オンラインカジノで常習的に賭博をしていたとして逮捕されたフジテレビのバラエティ制作部企画担当部長・鈴木善貴容疑者(44)が、番組で共演していたマツコ・デラックス(52)から金銭を借りていたことが分かった。警視庁によると、鈴木容疑者は今年3月から5月の間に約1億7000万円を賭けていたとみられる。

ギャンブル依存を認める供述

鈴木容疑者は警察の調べに対し次のように供述している。

「私はギャンブル依存症です」

「会社をなめていた。続けてもバレないと思っていた」『笑っていいとも!』『ホンマでっか!?TV』『さんまのお笑い向上委員会』など、フジの名だたる人気バラエティ番組を担当してきた。現場のタレントからも絶大な信頼を受けていた。

フジテレビ関係者は鈴木容疑者の仕事ぶりについて次のように語る。

「タレントとも直接連絡を取って出演の交渉や打ち合わせをし、平気で徹夜しながら準備をする。バラエティ畑で育った、今の時代には珍しいタイプのテレビマンです。一緒に仕事をしていた明石家さんまさん(70)やマツコ・デラックスさん(52)など、タレントからも絶大な信頼を受けていました」

SNSで借金地獄を告白

鈴木容疑者のギャンブル好きは社内でも有名だった。SNSの”裏アカ”でも”負け芸”的な投稿を繰り返していた。2022年9月には次のような切羽詰まった投稿をしていた。

〈3時間でマイナス18000ドル。この一週間では、、、言えない。打つと涙出てくる。吐き気も。カジノで負けすぎて人生戻る映画ないかな オンカジ 個人再生 #破産〉

このアカウントへの投稿は2019年7月から始まっている。この時期からすでに消費者金融への借入を繰り返すなど、金銭的に困窮していたと見られる。

マツコから1000万円借金か

別のフジテレビ関係者によると、鈴木容疑者は借金を工面するために他の局員やタレントからもお金を借りていた。

「その1人が、マツコさんだと聞いています。1000万円ほど借りていたんじゃないか」

NEWSポストセブンの直撃取材に応じたマツコは、2〜3年前にお金を貸した経緯を認めた。

「ギャンブル好きなことは知っていたわよ。でも、お金を貸したことで借金返済できたと思っていたし、オンラインカジノだなんて、本当に大バカ者よ」

2013年から約10年続いた人気バラエティ『アウト×デラックス』で番組を作り上げた2人。マツコの鈴木容疑者への信頼は厚かった。

「私は仕事関係の人とは遊んだりしないから、プライベートのことはよく分からないけど、少なくとも仕事では、テレビの世界を盛り上げようと頑張っていたと思うわ。だから、もう私の知っている(鈴木)善貴の話だなんて信じられないわよね」

社会問題化するオンカジ依存

鈴木容疑者は5月にオンラインカジノの利用でフジテレビから懲戒処分を受けていた。その後も利用を繰り返し、逮捕に至った。同じくフジテレビで『ぽかぽか』を担当していた山本賢太アナ(27)も、過去のオンラインカジノ利用で書類送検されている。

昨年にはドジャース・大谷翔平の元専属通訳・水原一平受刑者(40)も、スポーツ賭博のほかオンラインカジノでの賭博による借金をめぐって大谷から巨額のカネを詐取したことが発覚し、刑務所生活を送っている。

『国際カジノ研究所』の調査によると、国内の利用者は推計で約340万人にのぼるとされる。オンラインカジノ利用によるギャンブル依存症は社会問題のひとつとなっている。

過ちを犯してしまった鈴木容疑者。マツコや他のタレントのためにも、罪を見つめ、更生しなければいけない。

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