テレビ東京の吉次弘志社長が3日の定例会見で、フジテレビのオンラインカジノ事件を受けてグループ全体に緊急警告を発した。社長は以下のように述べ、予防策の徹底を強調した。

「違法行為なので絶対やってはなりませんよ、というのをグループで働いている従業員に対して注意喚起している」

同社では外部の法律事務所とも相談を重ねた結果、従業員への詳細調査は実施しない方針を決定した。吉次社長は判断理由について次のように説明した。

「プライバシーに関わるし業務と関係がない」

一方で、今後関与が発覚した場合の対応については厳格な姿勢を示した。

「適切に法律にのっとって対処する」

この警告の背景には、フジテレビで発覚した深刻な賭博事件がある。先月24日までに、バラエティ制作部企画担当部長の鈴木善貴容疑者が常習賭博の疑いで逮捕・送検された。山本賢太アナウンサーも単純賭博の疑いで書類送検されている。

警視庁の捜査により、鈴木容疑者の悪質な行為が次々と明るみに出た。会社への虚偽説明に加え、社内処分後も賭博行為を続けていたことが判明している。フジテレビは追加処分を検討していることを明言した。

業界全体に衝撃を与えたこの事件を受け、各放送局では危機管理体制の見直しが急務となっている。

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