フジテレビの人気番組プロデューサーが、会社に嘘をついてオンラインカジノを続けていた問題で、警視庁は23日、常習賭博の疑いで同社社員の鈴木善貴容疑者(44)を逮捕した。

Yoshitaka Suzuki

懲戒処分を無視して賭博継続

警視庁保安課によると、鈴木容疑者は昨年6月から今年5月にかけて、海外のオンラインカジノサイト「エルドアカジノ」に国内からアクセスし、約1億円を賭けてバカラなどの賭博を行った疑いが持たれている。

特に問題となったのは、フジテレビの社内調査への対応だった。鈴木容疑者は会社側に対し「2022年でやめた」と虚偽の説明を行い、懲戒処分を受けた。しかし実際には、処分後も賭博を続けていたことが捜査で判明した。

1カ月半で1億7千万円の異常な賭け金

今年3月から5月までの約1カ月半で、鈴木容疑者は約1億7千万円を賭けていた。収支はマイナス約2400万円に上る。

調べに対し、容疑者は次のように供述している。

「韓国のカジノに行くほどギャンブルが好きで、約5年前に職場の先輩に『韓国に行かなくても賭けられる』といわれて始めた」

さらに、会社への態度について次のように話している。

「会社をなめていた。バレないだろうと思い、処分後も警察に話を聞かれるまで続けていた」

人気番組を手がけるプロデューサー

鈴木容疑者はバラエティー番組「ぽかぽか」や「アウト×デラックス」などを手掛けていた。「ぽかぽか」では演出も担当していた。

フジテレビは「社員が逮捕されたことを重く受け止めている。視聴者や関係者の皆さまにおわび申し上げる」とコメントを発表した。

日本では刑法によってカジノ賭博が禁止されており、オンラインカジノの利用も違法行為にあたる。今回のような常習的な賭博は刑事処罰の対象となる。

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